🎬

ラ・ラ・ランド

2016

ラ・ラ・ランド

La La Land

2016·映画·128·8.0

あらすじ

ロサンゼルスで夢を追うジャズピアニストと女優の卵が出会い、恋をし、夢と現実の間で揺れ動く現代ミュージカル映画。

AIレビュー

デイミアン・チャゼル監督が「セッション」の2年後に発表した「ラ・ラ・ランド」は、2016年の映画界を席巻し、アカデミー賞14部門ノミネート・6部門受賞(監督賞・主演女優賞・撮影賞・作曲賞・主題歌賞・美術賞)という歴史的快挙を達成した。古典的ハリウッドミュージカルへの深い愛情と、現代の夢と現実の葛藤を融合させたこの作品は、映画の持つ魔法を改めて証明した。 ロサンゼルス、渋滞した高速道路の上で自動車から降りた人々が歌い踊る冒頭シーンから、本作は「現実の世界でありながら夢のような時空間が交差する」というミュージカルの文法を宣言する。女優を夢みるミア(エマ・ストーン)と、本物のジャズを守ろうとするピアニストのセブ(ライアン・ゴズリング)が出会い、恋に落ち、お互いの夢を支え合い、やがて夢と愛の間で引き裂かれていく——この物語構造は、ハリウッド黄金時代のミュージカル映画(「雨に唄えば」「バンド・ワゴン」)への深い愛情とともに、「嘘のない結末」を提示することで現代性を持つ。 本作が単純な「夢の映画」ではない最大の理由は、夢と愛が本当に両立できるのかという問いに対して、安易な答えを出さない誠実さにある。夢を叶えることと、愛する人と共にあることは、時に同じ方向を向かない——この苦い認識が、作品の甘いビジュアルと音楽の裏に流れ続けている。エンディングのある場面(ネタバレは避ける)は、観客に「もしもあのとき」という問いを突きつけ、映画が終わった後も長く心に留まる。 エマ・ストーンの演技は本作の感情的な核だ。アカデミー賞主演女優賞を受賞した彼女は、オーディションに落ち続ける女優の日常的な屈辱と、夢への執着と、恋する喜びを表情ひとつひとつに刻み込む。中盤の「オーディションの歌」(Audition: The Fools Who Dream)は映画史上最も感情的な独唱シーンの一つで、このシーンだけで本作の価値が証明できるほどの力を持つ。ライアン・ゴズリングは表情を抑えた演技スタイルで、セブの矛盾——妥協を拒む芸術家の誇り——を体現し、ピアノも実際に練習して演奏した。 映像美は21世紀のミュージカル映画の頂点だ。夕暮れのグリフィス天文台でのダンスシーン、満天の星空の下での浮遊——幻想的でありながらLAという現実の街を舞台にすることで「夢と現実の境界線」を絶えず感じさせる。色彩設計はコスチュームの色がキャラクターの感情状態を厳密に反映しており、黄色(希望)から青(孤独)へのシフトが物語の感情的な推移と同期している。 ジャスティン・ハーウィッツの音楽は映画から独立した完成した音楽作品だ。「City of Stars」はその年最も口ずさまれた映画音楽となり、「Someone in the Crowd」の明るさと虚しさの同居、ピアノテーマの繰り返しによる感情の積み重ね——これらが映画の記憶を音楽と一体化させる。 夢を追い続けている人、過去の「もしも」という問いに向き合った人、古典的ミュージカル映画のファン、現代の恋愛映画に物足りなさを感じている人に特に推薦できる。「シング・ストリート」「グレイテスト・ショーマン」との比較視聴も興味深い。 各種配信サービスで視聴可能。大画面・ヘッドホン推奨。見終わった後、ほぼ全ての人がサントラをすぐに探す——そういう作品だ。 この映画が「古典的ミュージカルへの愛」だけでなく「現代の物語」として成功した理由は、ミュージカルという形式が感情を直接表現する装置として機能しているからだ。歌と踊りは「言葉にできない感情」の表現として、現代のリアリズム映画では到達できない感情の純度を実現する。ミュージカル映画に懐疑的な人ほど、この作品の感情的な誠実さに驚かされる——そういう作品だ。

どこで見れる?(見放題)

タグ

泣ける映像美名作考えさせられる傑作

Blu-ray・DVDを探す

関連する特集記事

関連おすすめ作品