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イエローストーン

2018

イエローストーン

Yellowstone

2018·ドラマ·シーズン5·8.7

あらすじ

モンタナ州最大の牧場主ジョン・ダットンが、開発業者・先住民族・連邦政府から牧場を守るために家族と闘う現代西部劇。

AIレビュー

テイラー・シェリダンが製作したパラマウントネットワークの「イエローストーン」は、2018年の放送開始以降、ケーブルドラマ史上最高視聴率を更新し続けたアメリカ版「大河ドラマ」だ。スタイリッシュな都市型ドラマが主流のストリーミング時代に、馬と大地とマッチョな価値観を正面から描いて数千万人を熱狂させたその成功は、現代エンターテインメントの通念を覆す文化現象となった。 舞台はモンタナ州、イエローストーン国立公園に隣接する広大な土地。ダットン家は六世代にわたってこの土地を守ってきた一族だ。家長のジョン・ダットン(ケヴィン・コスナー)は、隣接するネイティブアメリカンの居留地からの圧力、開発業者からの買収工作、家族内部の権力争いという三方向の脅威と戦いながら、土地を守ろうとしている。この構図は「ゴッドファーザー」的な一族の権力と誇りの物語でありながら、舞台がモンタナの荒野であることで全く異なるトーンを持つ。 本作の魅力の中心はダットン家の複雑な家族力学だ。長女ベス(ケリー・ライリー)の攻撃的な知性と脆弱さの共存——彼女は本シリーズ最も鮮烈なキャラクターの一人で、毒舌と怒りの裏にある傷がゆっくりと明かされる過程が見事だ。次男ケイシー(ルーク・グリムズ)の優しさと暴力の共存、かつて家族の秘密を守るために手を汚してきた元レンジャーのリップ(コール・ハウザー)の忠誠心——これらの人間関係が複雑に絡み合い、ドラマに厚みを与える。 ケヴィン・コスナーの存在感は本作の重力的な核だ。「ダンス・ウィズ・ウルブズ」「ウォーターワールド」で培った「荒野の男」としてのイメージが、ジョン・ダットンという役に自然に溶け込む。無駄な台詞を使わず、視線と沈黙で感情を表現する演技スタイルは、本作の重厚な雰囲気と完璧に調和している。80歳近い父親として家族を支配しながら弱体化していく姿の描写は、権力の継承というテーマをリアルに体現する。 映像の壮大さも特筆に値する。モンタナの広大な草原、雪山、河川——実際のロケで撮影された自然の映像は映画レベルの美しさで、それ自体が視聴の価値を持つ。馬上の撮影、牧場作業のリアルな描写、銃や暴力が絡むアクションシーンの緊張感——これらの映像クオリティはテレビドラマの標準を超えている。 テイラー・シェリダン(「ウィンド・リバー」「ボーダーライン」の脚本家)の作品には共通するテーマがある——誰にも属さない「フロンティア」の消滅と、そこに生きる人々の誇りの物語だ。ネイティブアメリカンの権利問題、農業経済の崩壊、土地開発圧力——これらの現代的テーマが西部劇の形式を借りて描かれ、エンターテインメントとして楽しみながらアメリカの土地をめぐる歴史的問題について考えさせられる。 広大な自然と家族のドラマが好きな人、一族の権力と誇りの物語に惹かれる人、ケヴィン・コスナーファンに特に推薦できる。スピンオフシリーズ「1883」「1923」も合わせて見ると世界観がより深まる。 Paramount+で全シーズン視聴可能。西部劇の語り口に馴染みがない人でも、家族ドラマとして十分に楽しめる構成だ。一話約55分、だが「次が気になる」感覚が最終話まで持続する。 ダットン家の所有する土地が「ランチ」であると同時に「アイデンティティ」であるという設定が、本作に地に足のついた重みをもたらしている。土地を失うことは、家族の歴史と自己を失うことだ。この感覚は農業・地方出身者だけでなく、「根拠地」を持つあらゆる人に普遍的に届く。都市型ドラマが多いストリーミング時代に、本作が地方部の圧倒的な支持を得た理由はこの「土地への愛着」というテーマの強さにある。

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