エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス

Everything Everywhere All at Once

2022·映画·139·7.8
SFアクションコメディドラマ

あらすじ

移民のコインランドリー経営者エヴリンは税務申告の締め切りと離婚の危機に追われていたが、ある日別の宇宙の夫からマルチバースを救う使命を与えられる。無数の平行世界を飛び回りながら、娘との断絶と自分自身の可能性を問い直す。

AIレビュー

これほど感情のあらゆる周波数を刺激する映画は稀だ。笑って泣いてドン引きして感動して、2時間19分の間に人間の感情の全範囲を駆け抜けるような体験をする。 移民のコインランドリー経営者エヴリン(ミシェル・ヨー)は、税務申告の締め切りと離婚の危機と娘との断絶を同時に抱えた中年女性だ。ところがある日、別の宇宙の夫から「あなたがマルチバースを救える唯一の存在だ」と告げられ、無数の平行世界を飛び回ることになる。 この映画が革命的なのは、マルチバースという概念を使いながら、最終的に描いているのが「自分の今の人生を肯定すること」だという点だ。無数の「もしも」の自分が存在する中で、なぜ今の自分として生きることが意味を持つのか。その問いへの答えを、信じられないくらいカオスな映像とともに叩きつけてくる。 ダニエルズ(ダニエル・クワン&ダニエル・シャインバーグ)の演出は映画の文法を根底から破壊する。スクリーン分割、早送り、ミームのような映像、そして指がホットドッグになっている宇宙——「なんだこれ」と思った10分後には涙が止まらなくなっているはずだ。 ミシェル・ヨーの演技は圧巻だ。アクションスターとしての彼女が、移民一世の疲れ果てた中年女性を演じ、そして宇宙最強の存在になる。この役は彼女以外に考えられない。一緒にアカデミー主演女優賞を受賞したことは必然だった。キー・ホイ・クァン(インディ・ジョーンズ/グーニーズで知られる彼が20年のブランクを経て復帰した)の演技も、静かな感動を呼ぶ。 母と娘の関係、移民の孤独、中年の閉塞感。重いテーマを扱いながらも、この映画は究極的には「やさしさ」の話だ。全てがどうでもよくなる虚無の中でも、それでも人を大切にすることを選ぶという選択肢が提示される。 視聴開始時は「なんで評価が高いのか全くわからない」という感想になりやすい。それは正常な反応だ。30分我慢すれば、この映画がなぜ第95回アカデミー賞作品賞をはじめ7部門を受賞したかが分かる。いや、賞など関係ない——これは2020年代を代表する映画的体験だ。 **こういう人におすすめ**:映画という枠を超えた体験がしたい人。人生の意味を問いながら笑いたい人。アジア系移民家族のドラマが好きな人。マルチバースのSFとしてではなく、感情的体験として映画を見たい人。

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感動衝撃のラスト映像美話題作一気見向き

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